転職を考えるときには、公務員かどうかにかかわらず、「転職をするなら自分の強みや経験を活かしたい」と思うものです。
ただ、正直に言うと、官僚や公務員の業務は民間企業視点では汎用性のあるものではありません。
そのため、例えば営業職のように「どこの企業でも求められる」というものではないのです。
そんな中で「官僚や公務員を辞めて民間企業に転職したい」と考えていると
- 官僚や公務員での経験を活かせる仕事はどんな仕事だろう?
- 官僚や公務員の強みって何だろう?
- いままで官僚や公務員の業務で得た経験は無に帰すのではないだろうか?
という壁にぶち当たってしまいます。当時の私もそうでした。
そんな悩みを抱きながらも、私は実際に30代前半で国家公務員を辞めて民間企業に転職しました。
結果として、
- 転職時に年収200万円アップ。
- その後昇格し、転職後1年で年収は公務員時代の1.6倍に。
- 他部署からも公務員時代の経験や感覚を頼られる。
と、私の場合は、公務員の業務を通して得た強みや経験を民間企業でもしっかりと活かせています。
また私の元官僚や元公務員の友人・知人のほとんども、民間企業への転職後も活躍しています。
今回は私だけでなく、私の周りの元官僚や元公務員の方も含めて、
- 元官僚や元公務員は実際、転職先にどのような業界を選んでいるか
- 元官僚の私が考える官僚や公務員が強み・経験を活かせる転職先はどこか
についてshareしたいと思います。
- この記事を書いた人
- ≫ あると(@alto-fiij)元国家公務員 (いわゆるキャリア官僚)
- ≫ 30代前半で倍率500倍の超ホワイト企業に転職。
- ≫ 転職時年収200万円UP。転職後2年で年収は2倍以上に。
転職先で活かせる官僚や公務員の強み・経験とは
『【経験談】公務員から民間企業への転職が難しい本当の理由と成功の秘訣』でも触れていますが、
- 多くの関係者と調整しながら(巻き込みながら)物事を進める力
- 物事を分かり易くかみ砕いて説明する力
- 新しい仕事に順応する力
が、民間企業でも活かせる官僚や公務員の強み・経験だと私は考えています。
もちろん個々人の性質・キャリアによって強みや経験も異なるのは当然ですが、
官僚や公務員の方は、上記3つの能力は平均的に高いと思います。
官僚や公務員が強み・経験を活かせる転職先候補
- 多くの関係者と調整しながら(巻き込みながら)物事を進める力
- 物事を分かり易くかみ砕いて説明する力
- 新しい仕事に順応する力
の3つの強み・経験を生かせる転職先はどこでしょうか。
私は以下の3つが官僚や公務員が強み・経験を活かせる転職先候補と考えます。
- シンクタンク
- コンサルタント
- 事業会社(所管業界)
順番に解説していきます。
官僚や公務員の転職先候補①:シンクタンク
シンクタンクは民間企業向けにもコンサルティングをしていますが、官公庁向けのコンサルティングにも強いことが特徴です。
国家公務員の方は日系大手のシンクタンク(野村総研、みずほ総研、三菱UFJリサーチ&コンサルティングなど)へ業務を発注したことがあるのではないでしょうか。
地方公務員だと地場のコンサルティングファーム(業界特化)があり、ここに位置付けられるのでしょうか。
シンクタンクは得意先が官公庁であるため、官公庁の経験や感覚をそのまま活かすことができるかと思います。
私も官僚時代は、元官僚のシンクタンクの方に「霞が関特有の求められること」を上手くくみ取ってもらい、助けてもらっていました。
元公務員であること、官公庁出身者であること自体が強みとなり、他の転職先以上に得意先(官公庁)から信頼を得やすい転職先かと思います。
官僚や公務員の転職先候補②:コンサルタント
官僚や公務員からコンサルタントに転職する人は多く、
実際に私も転職活動の中で総合コンサルタント複数社から内定をいただきました。
実際に面接等を受けてみた感想としては、あまり経験に重きはおかれないような印象を受けました。
端的に言うと「(地)頭の良さ」に重きをおいていると感じました。
1時間の面接で最初の数分話しただけで
「君は印象もいいし頭がいいことも分かったから面接は合格ね。あとは認識のずれがないようにしっかりすり合わせをしよう。」
とか言われた面接もありました。
官僚や公務員の方は、厳しい試験を突破しているため、一定レベル以上の学力は保証されているかと思いますので、その点は心配する必要はないかと思います。
一つアドバイスするなら「自分の経験が活かせます!」といったアピールよりも、
「コンサルタントとしてこういうことをやりたい!」ということを伝えることが重要だと思います。
官僚や公務員の仕事は、課題を見つけて解決方針を立案することは出来ますが、実際にアクションプランに落とし込んで解決出来る場が少ないです。
コンサルタントはまさにアクションプランに落とし込んで解決する仕事なので、官僚・公務員の仕事にもどかしさを感じている方にはおすすめの転職先かと思います。
官僚や公務員の転職先候補③:事業会社(所管業界)
私の転職先はここにあたります。
イメージで言うと、厚生労働省から製薬会社、国土交通省から鉄道会社、総務省から通信会社などです。
地方公務員の方もキャリアの中で医療・福祉系、農業・水産業系、土木系など、ある程度の色がついているかと思います。
所管業界の事業会社もコンサルタントと同じく、自分が興味のある業界の課題に対して、プロジェクトベースで関わることができる転職先ですので、
官僚・公務員の仕事にもどかしさを感じている方にはおすすめの転職先となります。
また、補助金業務や認可業務に携わっていた方は、その経験・知識や承認側の考え方は社内で非常に重宝されると思います。
ただし、本省課長補佐級以上は所管業種への転職が規制されているので、注意が必要です。
まとめ:官僚や公務員の強み・経験を活かせる転職先はある
官僚や公務員が強み・経験を活かせる転職先として、シンクタンク、コンサルタント、事業会社(所管業界)を紹介させていただきました。
もちろん個々人によって強みや経験は異なりますので、上記以外では強みや経験を活かせないということではありません。
実際に私の周りだけでも、官僚を辞めて地方公務員になった友人や、ベンチャー企業に転職した友人、フリーランスになった友人もいます。
そして一口に官僚や公務員と言っても、転職で実現したいことは異なります。
是非、自分の強みと転職で実現したいことを分析して、この記事を参考に合いそうな業界があれば挑戦してみてはいかがでしょうか。
自分の強みや転職で実現したいことの分析をするには、自分でしっかりと考えることも重要ですが、
第三者から意見を貰うことも非常に重要かつ効果的です。
この相談先は転職のプロである転職エージェントが最適なのですが、
私が実際に官僚を辞め、民間企業に転職した際に感じたことは、「官僚や公務員は転職市場では一風変わったキャリアを持つ人」であるということです。
そんな官僚や公務員が転職サイトや転職エージェントを選ぶポイントは、ネットでよく見る「転職サイトおすすめ〇選」とは少し違います。
過去の私のように「公務員に最適な転職エージェント探し」で無駄な時間を過ごさないためにも、
公務員から民間に転職成功!おすすめ転職サイト・転職エージェント4選で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。
結論としては、以下の4つのサービスがおすすめです。
おすすめ転職サービス
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この記事があなたのより良い転職に繋がれば幸いです。
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