【公務員必見】損しない退職タイミングを解説【何月がベスト?】

事前準備・考え方

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こんにちは、あると(@alto-fiij)です。

この記事は以下のような方におすすめです。

  • 公務員っていつ退職するのがベストなの?
  • 一刻も早く次の職場で働きたい!もう公務員辞めてもいいよね?

私は元国家公務員で現在は民間企業で働いており、実際に退職する際には損しないタイミングを見計らって退職をしました。その時の経験も踏まえて解説します。

もし、あなたが「そもそも公務員を辞めるか悩んでいる」という方でしたら、『公務員を辞めるのはもったいない?【公務員から民間に転職した結果】』がおすすめです。

さて、公務員の退職タイミングについて話を戻します。

結論から言うと、公務員が退職の際に金銭的に損しないためには、

  • 期末・勤勉手当
  • 退職手当

この2つの制度についてしっかりと理解する必要があります。

これにより受け取れる金額が何十万と変わってくる可能性があるため、公務員で転職を考えている方は必見の内容となります。

なお、本記事は国家公務員関連法令等をベースに解説しますが、地方公務員であっても当該自治体の条例等で同様の規定がされているかと思いますので、準用可能かと思います。(念のためご自身の所属する自治体の条例をご確認ください。)

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期末・勤勉手当について

公務員の方はご存知かと思いますが、いわゆるボーナスですね。

国家公務員の期末・勤勉手当の支給基準日(ボーナスがもらえることが確定する日)は6/1と12/1です。

「それであれば6/1か12/1で辞めるのがベストですね!」と言うそこのあなた、ちょっと待ってください!

実はその1か月前の5/1と11/1に在籍していれば期末・勤勉手当自体は支給されるのです。

昭和二十五年法律第九十五号 一般職の職員の給与に関する法律

(期末手当)
第十九条の四 期末手当は、六月一日及び十二月一日(以下この条から第十九条の六までにおいてこれらの日を「基準日」という。)にそれぞれ在職する職員に対して、それぞれ基準日の属する月の人事院規則で定める日(次条及び第十九条の六第一項においてこれらの日を「支給日」という。)に支給する。これらの基準日前一箇月以内に退職し、又は死亡した職員(第二十三条第七項の規定の適用を受ける職員及び人事院規則で定める職員を除く。)についても、同様とする。
(勤勉手当)
第十九条の七 勤勉手当は、六月一日及び十二月一日(以下この条においてこれらの日を「基準日」という。)にそれぞれ在職する職員に対し、その者の基準日以前における直近の人事評価の結果及び基準日以前六箇月以内の期間における勤務の状況に応じて、それぞれ基準日の属する月の人事院規則で定める日に支給するこれらの基準日前一箇月以内に退職し、又は死亡した職員(人事院規則で定める職員を除く。)についても、同様とする。

ただし、期末手当、勤勉手当それぞれ在籍期間に応じて支給額が変わる点は注意が必要です。

昭和二十五年法律第九十五号 一般職の職員の給与に関する法律

(期末手当)
第十九条の四 (略)
2 期末手当の額は、期末手当基礎額に百分の百三十(行政職俸給表(一)の適用を受ける職員でその職務の級が七級以上であるもの並びに同表及び指定職俸給表以外の各俸給表の適用を受ける職員でその職務の複雑、困難及び責任の度等がこれに相当するもの(これらの職員のうち、人事院規則で定める職員を除く。第十九条の七第二項において「特定管理職員」という。)にあつては百分の百十、指定職俸給表の適用を受ける職員にあつては百分の七十)を乗じて得た額に、基準日以前六箇月以内の期間におけるその者の在職期間の次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める割合を乗じて得た額とする。
一 六箇月 百分の百
二 五箇月以上六箇月未満 百分の八十
三 三箇月以上五箇月未満 百分の六十
四 三箇月未満 百分の三十

昭和三十八年人事院規則九―四〇 人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)

(勤勉手当の期間率)
第十条 期間率は、基準日以前六箇月以内の期間における職員の勤務期間の区分に応じて、別表第二に定める割合とする。
別表第二(第十条関係)
勤務期間 割合
六箇月 百分の百
五箇月十五日以上六箇月未満 百分の九十五
五箇月以上五箇月十五日未満 百分の九十

(以下略)

ざっくりと「5/1もしくは11/1に在籍していたら、退職しなかった場合の8~9割程度貰える」という認識で良いでしょう。

転職先でのボーナスの支給の有無とタイミングも確認が必要

公務員の期末・勤勉手当を考えることも重要ですが、転職先の最初のボーナスの支給の有無とタイミングについても確認しましょう。

転職先によっては、例えば、3か月以上働かないとボーナスが支給されない規則があったり、そもそもボーナスがない可能性もあります。

  • 公務員の期末・勤勉手当を貰わずすぐに辞めた方が得なのか
  • 公務員の期末・勤勉手当を満額ではなくても貰って辞めたほうが得なのか
  • 公務員の期末・勤勉手当を満額貰った方が得なのか

それぞれざっくりと計算するのが良いでしょう。

私の場合は、転職先の給与が高く、ボーナスも日割りで支給されることが確認できていました。

公務員の期末・勤勉手当を貰った場合(基準日の1か月前退職)と、常識的な期間を確保して最短で入社した場合とで、ボーナスの支給額はほぼ同じ程度であることを試算した上で、
早く新しい環境で働きたいことと毎月の給与も転職先の方が高いことから最短(基準日の2ヶ月前)で退職し、入社しました。

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退職手当について

退職手当(民間企業で言う退職金)の計算式は以下のとおりです。

  • 退職手当=基本額(退職日の俸給月額×退職理由別・勤続期間別支給率×調整率)+調整額

ざっくりと、俸給月額に勤続期間別の率を掛けたものと理解してください。

ポイントは勤続期間の算定方法です。1年未満の端数は11か月であったとしても切り捨てられます。

昭和二十八年法律第百八十二号 国家公務員退職手当法

(勤続期間の計算)
第七条 退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算は、職員としての引き続いた在職期間による。
2~5 (略)
 前各項の規定により計算した在職期間に一年未満の端数がある場合には、その端数は、切り捨てる。ただし、その在職期間が六月以上一年未満(第三条第一項(傷病又は死亡による退職に係る部分に限る。)、第四条第一項又は第五条第一項の規定により退職手当の基本額を計算する場合にあつては、一年未満)の場合には、これを一年とする。

そのため、退職手当の観点からは、勤続期間が1年加算される3月以降、もしくは俸給月額が上がる4月以降すみやかに退職するのがベストと言えます。

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まとめ

まとめると以下のようになります。

  • 5/1もしくは11/1に在籍していると期末・勤勉手当が支給される。
  • 転職先のボーナスの支給基準を確認し、トータルで考える。
  • 退職手当は3月以降もしくは4月以降速やかに退職するのがベスト。

あくまでもお金の観点からの退職のベストタイミングの解説となりましたが、転職先と入社時期の調整が可能な方は参考にしていただければと思います。

上記を見てみると5/1付け退職が出来るのであればベストに見えますね。(公務員宿舎に入っている方は引っ越し費用も抑えられそうです。)

ちなみに私の場合は、会社に「公務員の退職は任命権者の決裁事項なので〇月には退職できるように調整したいですが、現時点では保証はできません。」と事前に伝えていたので、入社時期の調整には柔軟に対応していただけました。(結局すぐに退職して入社しましたが。)

退職時期の調整を考えている人は一度転職先に掛け合ってはいかがでしょうか。

この記事が公務員の皆様の転職時期の検討の参考になれば幸いです。

では、また。

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